夏風、君との恋。
春風、君との出会い。

入学式

だるい、だるい、だるい。


県内有数の有名私立進学校。

その高校の入学式にいたあたし、咲野葵は浮いていた。


「新入生代表、七瀬夏!!」

「はい。」

新入生代表の男があたしの前にあらわれた。


「春、桜が咲くころ……」


かたぐるしい文章からはじめた七瀬とかいう男は続けた。

メガネをかけていかにも真面目って感じ。

あいういうタイプ、あたしにはむりだな……。



「……以上、終わります。」


あいつと同じのクラスだったら嫌だな。

もう、クラス発表されているか。



「はぁ。」


つい、ため息がついた。






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