丘の上より




本当はそんなことは思っていない。





健史に大切な人ができてしまったらきっと、私のところには二度と来ることがなくなってしまうだろう。






仕方ないことだけれど、私はそんなことは望まない…






「もっと…な。」





健史は丘から見える景色を見ながら納得しているように思えた。



「わかった」





「はい?」






「その人が振り向いてくれるまで、がんばる…」






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