丘の上より
「―――じゃ、巡回終了ということで!」
「うん。」
町内を一周し、また最初のコンビニにたどり着いた。
「じゃぁね、あとで議長さんには連絡しとくから…」
「ありがと、お願いね。」
「うん。」
健史はゆきのに背を向けて歩きだした。
「―――待って!」
ふいに、ゆきのは健史の袖を掴んだ。
「え…?」
「…待って、話があるの。」
「うん、何?」
袖を掴まれたまま、健史は平然と聞き返した。
ゆきのは健史を下から見た。
頬が火照ったゆきのに健史はドキッときた。