千景くんは幼なじみ
スポーツしてる子って、もっと闘争力に溢れてるんじゃないの?

ちょっと…意外。

しかも穂積が言うには、将来有望なピッチャーらしいし。

こんな弱気じゃ、勝てる試合にも勝てない気がするー…。

野球に興味はないけど、磐田の将来が心配だぁ。






「ま~、許したって下さいな!私のカワイイ弟ですからー」

穂積が私をギュウと抱きしめる。

「違うでしょおが、元はと言えば、穂積が悪いんでしょー?」

ちょっと睨みつつ言うけど、全く聞いてない。

「じゃ、今から結愛んち行くよっ」

…え?

何で。

「うちぃっ!?困るよ…、そんなぁ、用事あるってば」

だって今日はちーちゃんと…。

「用事あるんだよなー。採寸が、って言ってたし。千景くん、結愛んち来るんだよな?」

…しまったぁ。

今朝の話、穂積も聞いてたんだ。






結愛、一生の不覚。

ちーちゃんを穂積に近付けちゃーダメだった。






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