千景くんは幼なじみ
「結愛ちゃん、ドーナツいる?」

ちーちゃんママにドーナツを差し出され、お皿ごと受け取った。

クッキー生地のチョコがけと、チョコ地のチョコがけ。

私はまだこのドーナツが大好き。






「ありがとーございます」

「いいわねぇ~女の子は。千景なんて、最近ドーナツ食べないのよね。

昔は口の周りベッタリ砂糖がついても、無我夢中で食べてたのに…」

ドキ







あの日のキスを思い出す。

私はあの時、このチョコドーナツを食べてたよね。

…だからかな、

いつまでも

この味が好きなのは。





これが定番ドーナツで良かったと思いながら、自分の部屋に上がっていった。





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