千景くんは幼なじみ
ちーちゃんは、私の目をじっと見ていたから…

久々のキス?って思って待っていたけど、全然そーじゃなかった。

「…ま、今までの分。明日めいっぱい楽しもーぜぇ」

私に軽く手を重ねると、ちーちゃんはニッて笑った。





あら。

ちょっと拍子抜け。

だけど、

久々にちーちゃんの方から、私の手に触れてくれた。

それが、すごく嬉しくて…すぐに笑顔になる私。

そんな私を見て、ちーちゃんも少し安心したようだった。

「まずー、どこ行きてぇ?」

「うーんと…ちーちゃんと一緒なら、どこでも」

「そぉ?」

「…うん」

そっと頷くと、ちーちゃんはニッて笑い、重ねた手を一瞬離して、私の手の甲をパチンと弾いた。

「よーし。なら、明日はオレに任せな」

「えっ?」

「普段これといって楽しい遊びもしてねぇし、明日は結愛を楽しませるから」

「…ちーちゃん」

「ごめんな、今まで変な意地張って…」

「私こそ…」



その後、少し沈黙になったけど、不思議と今までの

気まずい雰囲気とは、明らかに違ったんだ。


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