千景くんは幼なじみ
「じゃあー…友達が待ってるから、行くね?バイバイ!結愛とちーちゃん仲良くねっ」

梓はそのままクスクス笑いながら、私たちに背を向け、自分の友達のいる場所まで駆けていった。





「…行こーぜ」

明らかに下がったちーちゃんのテンション。

眉間に少し皺を寄せ、さっきとは打って変わった態度。

手を繋ぐ事さえ忘れ、ちーちゃんの手は、ズボンのポケットに入ったままだった。

「ねぇ、やっぱり…梓知ってるの?」

「は?知らねーし」

口を尖らせ、鬱陶しそーな顔をされる。

「そ…そんな、怒らないでよぉ」

「怒ってねーの。何?あの子って…前から友達なワケ?」

「ううん。最近だよ。中学も違うし…」

「へー。で、クラスは?」

「違うクラス」

そこまで言うと、ちーちゃんはしばらく黙ってしまった。

そして。

「結愛…ちょっと悪い。オレ、トイレ」

「え?」

「あ~ヤバい。モレる。ハイ、これな。あ、校舎行ってすぐ戻って来るし。結愛はどっかブラブラしてて」

…ウソー。


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