千景くんは幼なじみ
そっかぁー。

チャラいワタルくんは梓とキスもしてないんだ?

そう考えたら、すごく微笑ましくて…この二人をずっと応援したいって思えた。






…それに引き換え

私の前に来て、ニヤけるこの男。






好きでもない子に手を出して?

私にも半ば強引に手出そうとしたし?

許さないっ!






「あちぃっ!…ゆ、結愛…気をつけろって」

「あ~っ。ごめーん」

千景が花火に火をつけてくれるって言うから、火花が散った瞬間しばらくライターを持つ手から花火を離さなかった。

案の定、飛んできた火花で火傷しかけたみたい。

ざまみろっ。

「いってぇー。オレ、水で冷やしてくる」

「嘘っ。そんなに?…ごめん」

イタズラも度が過ぎたら危ないよね。ましてや火だし…。

反省。ごめんなさい。

千景は私の手を取り、歩き出す。

「…一緒に来いよ」

ドキ

もしかして、それが目的?

なーんて思ったりして。

グラウンドではしゃぐ梓とワタルくん。カップルで騒いでる他の子たちを残し…

グラウンドを離れた。



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