千景くんは幼なじみ
みんなが見てる前で、

優しく降りてくる、ちーちゃんの瞳。

…やだ。キュンとなる。

頬や髪に触れるちーちゃんの手に、ドキドキ。

みんなに見られてるなんて、全然気にならなくなっていた。

「結愛…」

「…何?」

うわ。

ヤバいぐらいに鳴り続ける心臓。






ちーちゃんの顔が、どんどん近付いてきたぁっ。

もぉ、ダメ。

バカップルでも…いーや。







優しく目を細め、少しずつ私との距離を縮めるちーちゃんを前に…

フッと目を閉じた。

「…好きなんだけど」

唇が重なる前に、そう囁いたちーちゃんに





私もだよ

そんなの知ってるし

って、心の中で

…囁き返した。









fin.



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