高校生の事情

タケルは黙って私のところに来た。


ふ~、泣いたり笑ったり忙しい赤ん坊だね~。

「タケル、ごめんね?傷つけて。でもお芝居はお芝居でもちゃんと、私の気持ちが入ってるセリフがあるんだよ?」

「え??本当に?教えて?」

「ん?それは秘密。楽しいことはあとでとっとこう!」

タケル、私、あんたが好きだよ。

泣き虫だけど思いやりがあって素直で笑う時はおもいっきり笑って

泣く時はおもいっきり泣いて。ほんと忙しい奴。

あんたは女みたいに繊細なのに私は男みたいにたくましいのよ??

あんたの顔ならもっと私より可愛い子がいたはずなのになんで、

こんな可愛げもない男勝りな私に好きっていうのよ。

あんたはほんとわかんない奴だなぁ(笑)


そう思いながら私はこれでもかっていうぐらいつよくタケルを抱きしめた。


「まどか~!…く、…苦し…いよ!!」

「あぁ!!ごめんごめん」
私はタケルを見つめ
タケルは私を見つめる


「あはは(笑)」

「なに?まどか」

「ん~なんとなく(笑)」

「あはは(笑)なんだそれ(笑)」


私たちは笑っていた。
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