高校生の事情


「ひっどいわ~美和子!」

「いいから!!」


ガチャンと安全用の金具がドアを保護した。





いま、タケルと2人っきりだ
さっきこくられたばかりで気まずい雰囲気。

ジェットコースターを満喫していたせいか辺りはもう暗かった。

「まどか、ソウルメイトになってくれてありがとう」

タケル、付き合う=ソウルメイトなんだ(笑)うける(笑)

「あら、こちらこそ。タケルのソウルメイトになれて嬉しいわ~」

タケルは可愛い。
男に可愛いはないけどタケルは可愛い…。母性本能をくすぐられる。

「まどか、可愛い」




は?!は?なに?いきなり
「ち、ちょっと、からかってんの?殴るよ?」

と拳のポーズ。
タケルはおどおどしながら
「違うって、まどか、表情コロコロ変わるから、つい…」




ゴン!!

なん?いまの?

「タケル!今の何?タケルが頭ぶつけたの??」

というとタケルは頭をぶるぶると横にふるう。

ふと外をみるともう頂上についていた。チョーきれい

真っ暗な空は夜の光を目立たせている。

きれいな夜景。

上から見ると宇宙にいるみたいだ。

小さな光が衛星のようだ。

「わぁーチョー綺麗」

そういいながら辺りを見回す。

タケルをみると目を輝かせて私より興奮している。

その姿がおもしろくて私は笑ってしまった。

笑いだすと、なぜか、簡単にとまらなくて…。

「まどか?どうしたの?」
とまた、その心配した顔に再び笑いがこみあげてくる

「あははあはは(笑)あぁ~やべぇ~死ぬー(笑)あはは(笑)腹痛いーあはは(笑)」

もう、笑いすぎて涙がでてしまった。




ようやく落ち着いてタケルをみる。

「タケル!ここきてよかったね」
と笑いながらいう。

「うん!チョー楽しかった」

と満面の笑みをうかべながら笑うタケルをみて私は癒された。

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