煌めきの瞬間
穴の向こう側に顔を出したわたしは驚いた。
だって、ここ‥‥
青葉高校の体育館の裏。
道は一つに繋がってるっていうけど、まさか校舎の敷地内に繋がってるなんて‥‥。
「あっ、待って!!」
わたしの顔をじっと見ていた親猫が、尻尾を向けてスタスタと歩き出した。
あっ、子猫まで行っちゃう‥‥
「待って!」
そう言って、穴を通り抜けようとすると‥‥
あれ?
あれ‥‥?
あれ――!?
体が前にも後ろにも動かない。
お尻が穴に引っかかってる~!