たべちゃいたいほど、恋してる。





なんでこんなにもドキドキするのだろう。


顔が熱いのは、胸の奥がキュンと疼くのはどうしてだろう。


苦しいけど、嬉しいような気もする。


それは優衣が体験したことのない気持ち。

誰に抱いたことのない感情。




(明日、なっちゃんに聞いてみよう)



そう心に決め、優衣は携帯を大切そうに握り締め眠りに堕ちていった。



同じ頃、自宅のリビングで顔を真っ赤に染め、携帯片手にダイニングテーブルへと顔を伏せていた龍之介を帰宅した家族が発見し、変人扱いされたのは龍之介だけの秘密。




< 105 / 574 >

この作品をシェア

pagetop