たべちゃいたいほど、恋してる。
突然のそれに龍之介は理由もわからないまま、左手で優衣の体を支え右の手のひらでその涙を拭う。
「優衣、どした?どっか痛ぇのか?」
出来るかぎりの優しい声色で問い掛ければ、違うと一生懸命首を横に振る優衣。
それでも優衣の涙は止まらない。
こうなったら優衣の気が済むまで泣かせてやろうと腹を決めた龍之介は、ぎゅっと優衣の体を抱え込みそのままごろんとベッドに倒れこんだ。
ぼすん、と柔らかな歪みに包まれる身体。
そしてゆっくりとその髪を撫でてやる。
(あー…泣いてんのも可愛くてしょうがないとか…重症だ)
泣いている優衣を感じながら不謹慎にも緩む龍之介の頬。