*写真屋の恋*
「今までも、ゆなさんが何も言わないから調子乗ってたんでしょ?
なんでそれで報告されないと思い込むのかな。
ナメすぎなんだよ。
ホント分からない人。」
「テメェ…っ」
「言っておくけど、殴ってもいいことないのは……そうだね。
自分でも分かってるんだろうね。
そういうとこだけはあんた頭いいよね。」
その言葉通り、猿渡は右に握り拳を作り、ワナワナ震えながらも決して殴りかかってくることは無く。
ドンッと私と峯村くんに体当たりをし、喫煙室を出て行った。
ぶつかりながら、威圧するような瞳で、最後に猿渡は言った。
「お前らの思い通りなんかにさせるかよ。」