*写真屋の恋*
番外編&短編
番外編その1


*ある日の午後*


バタバタバタバタ…


バタンっ



「どういうことですか!!」



その日も静かなWATARUのオフィスに、血相を変えて入ってきたのは懐かしい顔。


「あ、猿渡さん?」


そこには紙コップでココアをすする三好が一人。


「WATARUさんは?!」


何かに怯えているようにキョロキョロ周りを見渡し、落ち着かない様子の猿渡を、何もかも見透かしたようにニッコリと微笑む三好。


「WATARUさんは柏井ちゃんと外に出てますよ?どうしたんですか?何か忘れ物?」


「どうしたもこうしたも…っ!俺あんなコト聞いてないよ…っ!!」


そんな微かに震える猿渡の後ろからヌッと黒い影が近付き、ガシッと猿渡を抱き寄せた。


「どこいったかと思ったぜ?俺のスイートモンキー?」

「ヒー…っ!」


「あ、先生。」


「おお、久しぶりだな向井。あ、今は三好か。」

そのダンディーな声の大男は三好にニカッと笑いかける。


「今回の人材は実に良い。こっちに仕事で用があったからチラッと寄ってみたんだが、アイツいないみたいだな。またWATARUに礼を言っといてくれ。」

「はい、分かりました。」

三好は悲壮な顔をした猿渡をスルーしてニッコリと男に笑いかける。


< 182 / 190 >

この作品をシェア

pagetop