大好きな君へ
一章
大好きな君へ──



『…紗矩(サク)』



ずっとそう呼びたかったんだ…



好きだと告白したのは
君からだったけど、



きっと君の何倍も好きになっていた。



君は気づいていただろうか



君の笑顔も

君の声も

俺の大切なものになっていたことに。



君は知っていただろうか?



手を繋ぐとき

抱きしめるとき

愛しいと思うとき

俺の心が震えていたことに。



大好きな君へ。



願うことは、だだ一つだけ。



君が悲しみの日々を暮らしませんように…



紗矩。

大好きな君。
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