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「何、朱嘉ってこの二人と帰るの?」

「うん。」

「あら。二人とも、もう名前で呼び合う仲まで行ったの?」

「仲良しなんだーw」

くすくすと藍華が笑いながら私たちをみる。
隣で紫希もくすくす笑っている。

「?ついさっき名前を教えてもらったんだ。本を借りようと思って。」

私は二人がどうして笑っているのかわからないままそういった。

「ふうん。そうなんだ。って朱嘉ちゃん、早く行こ。時間なくなっちゃう。」

藍華は自分の腕時計を見ながら私の腕を引っ張った。

「わわ。ちょっ。待ってよ。・・・じゃぁね明。また明日。」

私は紫希と藍華に腕を引っ張られながら明に向かっていった。

「ああ。また明日。」

明は爽やかな笑顔でそういってくれた。
その手には先ほど持っていた本が握られていた。
たぶんこれから読むのだろう。

「ちょ、腕痛いって。」

私は図書室からでるとさっきから引っ張っている二人に抗議した。

「あ、ごめん!痛かった?」

「ゴメンネ☆大丈夫?」

藍華と紫希はやっと気づいたらしくすぐに腕を離してくれた。

「ふぅ。ん。大丈夫だよ。」

私がそういうと二人は笑顔でじゃぁ行こ。といった。

学校をでてしばらくすると、大きな通りにでた。そこには色んな店がならんでいる。

「うわ。すご。」

レストランや雑貨屋、服屋などいろんな店が立ち並んでいる。

「どっか行きたいとこある?さき買い物済ませちゃお☆」

紫希は私がこの通りに驚いているのをみて、そういった。

「・・・あそこの雑貨屋みていい?ほしいのがあるんだ。」

正直いうと引っ越してから全然買い物に行っていなかったから、
ほしいものがたくさんある。

「あそこ?うん。いいよ!じゃぁ行こ☆」

紫希は私の腕を取るとぐいぐい引っ張っていく。

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