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一方教室では……







「つーか遅くねーか?石ちゃん。」

「転校生とでもしゃべってんじゃねぇの?」

「それでもおせーだろ。」

クラスにいる男子達は口々に石ちゃん―――
もとい担任の石崎先生が来るのが遅いと言っている。

ガラッ

「遅くなって悪いな。皆席につけぇ!!」

そういいながら入ってきたのは先ほどまで噂されていた石崎先生だ。

「石ちゃん遅ーい!!」

「もお待ちくたびれたぁ。」

「いつも10分前にはくるじゃん。」

次々といろんな言葉が石崎先生へとぶつけられる。

「あーはいはい。悪かったな。言い訳してやるから少し黙れー。」

石崎先生はそういいながら教壇の上向かって歩き出した。















一方廊下側では……







ガラッ


「石ちゃん遅ーい!!」


先生がドアを開けた瞬間女子の声がしたと思ったら
すぐにドアが閉まったため聞こえなくなる。

「………」

私は廊下で待ちながら、先生は石ちゃんと呼ばれているのか。
なんてどうでもいいことを考えていた。

2.3分して、一際大きな先生の声がした。

「おーい。入って来い。」


先生にそう言われ、私はドアの前で一度深呼吸をした。
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