私、不良です

それでも心の窓を閉めてしまう。
自ら孤独を望んでしまう。

授業が始まるチャイムが鳴る。

昼飯を食べ終わり
読書の時間を楽しむ。
今日読むのは現代文の教科書。
せっかく教材を買ったんだから
読まないともったいないでしょ?
意外とこれが面白かったりする。
授業じゃまったく面白くないのに。

「授業に出ないのか?」

男が私の心配をしているようだ。

「不良だから」

私はごろごろと寝返りながら読む。
相手が不良で私の言葉がバカらしく
聞こえているかもしれないなんて関係ない。

私は気分で過ごしているのだから。

「喧嘩はしない不良ね」

怖いからちょっと付け加えたけど。


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