お子ちゃま☆彼氏


何か拭くもの探さなくちゃ。

オレはキッチンから繋がってる部屋に戻ろうとした。

"どたっ"

"びりっ"

「ぎゃ~、痛い!!」

な、何かに躓いた。
痛い。足が痛い。
でも目が半目以上開けられない。

洋服までが破けたらしい。

手元にフェイスタオルが転がっていた。だから肩から掛けた。

お風呂に行かなくちゃ。
壁伝いにお風呂へ向かい、思いっきりシャワーのコックをひねった。

「ぎゃ~!! 熱い~!!」

めちゃくちゃ熱いお湯だった。体がぐちょぐちょだ。

もう。オレダメかも。
1日いや1時間でリタイヤかも。

そんなオレに届いたドアを叩く音と大きな声。

「どうかされましたか?」

ドアを開けたオレが見たのは、小さくてかわいい天使だった。

真剣に心配してくれるその心も嬉しかった。

本当にキミが天使に見えたんだよ。

かわいい。かわいい。オレの天使。

これがオレがかわいい夢ちゃんに一目惚れした瞬間だった。



オマケend


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