逝く前に
『……って、誰も止めてくれないし。誰とも会話出来ないって、虚し過ぎだっつーの!!』
叫んでみた所で、やっぱり静かだった。
そういや、母さんと会話っていつしたっけ?
ご飯食べる時はテレビ観て、何か言ってても生返事しかしなかった。
『おい、母さんとの最後の会話くらい思い出せよ』
棺の中に顔を突っ込み、今にも起きそうな俺に怒ってみた。
もちろん答えてくれるはずもなく、思い出す事も出来ない。
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