春うララ
ララと春
【ララー1】




最近春が変だ。







ララは1人アパートで
考えごとをしていた。







何かよそよそしいと
言うか、
今日も何も言わず
出ていったし……







まさか……








「そうか!!
春に男が出来たんだ!」







ここんとこ帰りも遅いし
それしか考えられない。






それなら納得いく話だ。







「春もついにできたか~
こりゃお祝いしないとな」







早速ララは台所に立ち、
お菓子道具を揃えた。







こんな
目つきの悪い先輩も
基本は女の子。


意外にケーキ作りが
得意です。







「ん~いい出来だわ
あとは、
チョコでメッセージでも
書いとくかな…

え~っと…
『カビ少女脱出
おめでとう』…と」






男性と
付き合う経験のない
春には、
ピッタリの言葉だわ。







そんな
完璧なケーキを前に、
小春がちょうどよく
帰ってきた。








「ただいま~。

ん……?
ああ!!!
先輩何でケーキ何て
買うんですか!

それは私が用意するのに」







小春の小さな手には、
近くのケーキショップで
買ってきたであろう
ホールケーキが
持たれていた。







よっぽど
彼氏が出来たのが、
嬉しいのだろうか?






「春~
いくら自分の為でも、
これはやり過ぎない?」








「何言ってるんです!!

今日は先輩の誕生日
ですよ!!」








へ……?


私の………?
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