今宵…甘ったるい幸福の中で
洋介の想い
洋介と二人…
初夏の夜の川辺りの道を歩く…

「先輩歩くの早い」

洋介は黙って雛の腕を掴んだまま歩いていた。

「あっわりぃ」

と立ち止まる。

雛は少し高いヒールのサンダルから右足を脱ぎ、踵のあたりを見る。

「足…平気」

「ちょっと靴ずれして痛いです」

「休むか」

二人は土手に並んで座る。
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