平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)
「言ってくれればいーじゃん!」

「だって、カオリはそれ聞いたら、そんなのどーでもいーじゃん、って言うだろう?」


 うっ。今度はあたしが言葉を詰まらせてしまった。

 そんなあたしを見て、平ちゃんが楽しそうに口元を緩める。


「どんだけ今日を待ちわびたことか……。

これ……」



 平ちゃんがそう言ってポケットから出した箱を見て、あたしは固まった。
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