私の愛する人
出会い…

この世界には
東西南北4つの党が存在する…

党にはそれぞれ
王様やお姫様…

その党の護衛にあたる将軍…

軍隊などがいる……



―――――――――

ある天気の良い日の朝…

赤い髪を腰まで伸ばした
女性がふらふら散歩していた…

女性の名は"チセラ"…

何処の党にも所属しておらず
ただ気ままに人生を送っている…

ふらふら歩いていると
北の党の前まで来ていた

見た目はまるで
幽霊屋敷の様な党だった…

「こわ…っ」

…と呟いたその時……

「おい…女…
ここで何をしている」

金と黒のまだらな
髪色の背の高い男が
声をかけて来た…

大きく美しい瞳は
チセラをくぎずけにする…

「………………」

つい黙ってしまった…

「何をしていると聞いている…」

黙ったチセラに
苛立った様にもう一度尋ねた

「散歩してただけよ…

一々突っ掛からないでよ…

私、チセラ…あなたわ?」

「………?

ジス…………
ジス・ガーレッド……」

いきなりの質問に
キョトンとした彼が可愛かった

「可愛い♪いくつ?」

「26………

何でそんな事を聞く…?」

「え!!私も26!

仲良くしてね♪

少し話さない?

何か話聞かせてよ♪」

「何を話せば良いんだ…?」

「色々…
ジスの事を知りたい…」

つい、いやらしい
言い方になる…

「……………」


――――――――

それからしばらく話した…

党の事や自分達の事…

そして…姫の事………

やたらと「姫、姫」と
言っていたがどんな姫
なのだろうか……

サッ………

彼が立ち上がった…

「そろそろ戻らないとな…
姫が心配するといけない」

「……………」

行かないで…と
言いたかった……

「分かった…

また…来ても良い?」

しばらく黙った後
彼が口をひらいた…

「好きにしろ…」

と言うと彼は
去って行った……


それは、良いって事よね…?

そう思う事にした…



私は彼を
気になり始めていた…
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