タイトル:なし
あんたとあたし
下駄箱を開けて、落ちてきたのはラブレターとも分からないような、紙切れだった


別に、特別驚いたりしない。だってあたしかわいいし。モテるし。今日は髪も上手に巻けたし


「何々…、京子さん、好きです。付き合ってください」


ふ〜ん。
なかなか純情な男子がこの学校にもいた訳だ


「っていうか、あたし彼氏いるから 笑 純なやつがこのあたしに告白か〜。面白いじゃん。アツシとは別れちゃおっ」

携帯を取り出して、「別れて」と、ただ一言だけ書いて送った

すぐ返ってきたメールにはただ二言「そっか バイバイ」って、書いてあった



あたしが思ったのは、


「すぐ別れてくれて良かった」とか



そういうことじゃなかったってこと



なんでこんなあっさり終われたんだろ

結構長い間一緒にいたはずなのに。キスだって何度もしたのに


「別れるのは初めてじゃないのになぁ」

なのに、初めてこんな気持ちに気付いた
ちょっとアホらしいような気持ち


だから、次はもっと もっと、離れることになった時、体が熱くなって、でも、心が冷えて凍えるような、そんな恋愛を、
この手紙を書いたやつとしてみたいと思った



それが、あたしとあいつの始まり。
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