私だけの王子さま



そして、その後すぐ。

委員長の心に、更に深い傷を作る日がやって来てしまった。




「…中一の冬休み、俺はいつものように、ばあちゃんの家にいた。

塾も、家庭教師も全部サボって。

でも、ばあちゃんはその時、顔色があまり良くなくて…。

心配して、病院に連れて行こうかと思ってた時に、携帯が鳴ったんだ」






――それは、アキラからの連絡メールだったという。



‘今すぐに学校に来い。
そうすれば、抜けさせてやる’



それを見た委員長は、「すぐに戻るから」と言って、学校へ向かった。



でも、その時すでに、おばあさんには、刻一刻と、最期の時が迫っていた―――。




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