Monsoon Town
「えっ?」

そう聞き返したひまわりに、陣内はハッと我に返った。

(俺は…今、何を言っていたんだ?)

ひまわりだったらよかったって、一体何がだろう?

何がよかったとでも言うのだろうか?

「いや、何でもない…。

それよりも、早く海に行くぞ。

水着は持ってるんだろうな?」

「はい、下に着てきましたから!」

笑いながら言ったひまわりに、小学生かと陣内は心の中でツッコミを入れた。

「陣内さん、早く行きましょう!」

ひまわりに腕を引っ張られて、陣内の心臓は不覚にもドキッと鳴った。
< 263 / 433 >

この作品をシェア

pagetop