REAL HOPE Ⅰ
「おいてめぇら、今すぐ消えろ。」
男達に向かって言った声は恐ろしく低く背筋が凍る
それは彼らも同じらしく、慌てて逃げていった。
私は不安で震えていた体でレツにしがみついた。
「何でこんな時間にまた出歩いてんだ。」
しがみついていた私をレツは突き放すと真顔で問いかける。
今まで誰にも言ったことなんてなかった
「そんなの言えない…誰も私の痛みなんて分からない」
「言え。俺がちゃんと聞いてやる」
私はただ首を横にふると、ポロポロと流れ出す涙をコートの袖でゴシゴシとふいた