REAL HOPE Ⅰ



国道を走る車の速度はそんなに速くなくて


キラキラとひかる夜景が綺麗に窓ガラスに反射している。


私達の回りをバイクや車で走る面子達は、すごく楽しそうに生き生きと爽快に走っている




「あぶねぇぞ。」



その小さなレツの声とほぼ同時ぐらいに


「は!?え?」



ゆっくりと走っていた車はいきなりスピードがあげられ、窓ガラスにはりついて夜景を見ていた私の体はぐんと後ろに倒れた。




「だからあぶねぇって言っただろ。」




言うならもっと早く言えー!!



スピード上がるのと同時に言っても意味ないじゃんっ




体制を立て直そうとするけれど、あまりのスピードに腰が引ける…




窓の外を見ると、さっきまで笑っていた彼らは真剣そのものな顔をしていて


私は唾をごくりとのみこんだ。



「ね、ねぇ!!これ一般人危なくない?」



こんなヤンキーどもが国道をとばしまくって一般車は無事なのだろうか




「走り専門の奴らがちゃんと指揮をとってる。」


あ…そうですか




どうやらこれが男のロマンと言うやつらしい…




男のロマンは命がけだとまた私の頭にインプットされた





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