REAL HOPE Ⅰ
それは学校が終わって溜まり場に着いた時だった。
今日もいつものようにハルマと総ちゃん号が迎えに来てくれて、なめらかに滑るようにして倉庫の駐車場へと止められた
「何で!?何でダメなのよ!!」
いつも私達がいる階段の方から聞こえてくるキリキリとした女の金切り声
風神メンバーは皆それを見て見ぬふりをしている
「え、なに?」
気になった私はドアを開けてくれた総ちゃんに小声で聞いた。
「多分、レツさんとレツさんの彼女だと思う」
総ちゃんは私に耳打ちするように話すとバタンと車のドアを閉めて、再び車へと乗り込んだ。
ここからは遠くていまいち分からないけど
金髪で何やら怒鳴っている女と、無表情のまま何かを話しているレツ