中途半端なオトコマエ！

いつも通る道ばたに、昨日まではなかった花を見つけることがある。

オレの知らない内に、何かが変わっているんだ。

そう、そんな風に流れていくもんだ、人生って。


オレが、店の前をほうきで掃いていたとき、二人のサラリーマンが店内に入っていった。

店のガラス越しに何気なく見ていると、その二人は、商品整理をしていた店長に何か話しかけた。

すると店長は、急にペコペコし始めたのだった。

店長は、店の外から店内を見ているオレに気づくと、手招きをした。

声は聞こえなかったが、口びるの動きで、「北川くん、こっち、おいで」と言っているのがわかった。

オレがほうきを店の入り口に立てかけて、店に入ると

「北川くん、こっち、来なさい、すごい話だよ！」

興奮気味の店長の声が聞こえた。