bitter sweet
Ⅰ.a prologue
 ∞ 雪和 side ∞


「ごっ、合コン~!?」

 12月17日――クリスマス・イヴ一週間前。

 私、瀬戸 雪和(せと ゆきな)は高校時代からの親友、唯に呼び出されたカフェの椅子に座るなり「今晩、合コンセッティングしてるからね」と告げられた。

「そーんな驚く事ないじゃない。つーか! 記念すべき20歳のクリスマス・イヴに彼氏いないなんてサミシイと思わない?」

 人差し指を立て、力説する唯。でも、いくら力説されても、まして親友の頼みであっても無理なものは無理である。

「ごめん、唯。誰か他当たってみて? 私、合コンで彼氏作る気あれへんから」

 店員さんがオーダーを取りに来る前に、と立ち上がり掛けた時……

「だってみんな彼氏いるし、フリーなのってゆきなしかいないのッ!! お願い、見捨てないでよぉ!!」



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