人の恋を笑うな
ドアを開けると社長らしき人が後ろ向きに座って、タバコを吸っていた


『あの…朝電話させてもらった桜川乙女と申します…』


『珍しい名前だな。まあそこすわって』


きゃあ!なんて事でしょう!


振り向いたそのお方の眩しさ…


何!社長、超イケメン!


いかしたスーツに、さりげないシルバーアクセ。瞳はGacktの如く輝いて、髪をかきあげる仕草はモデルそのもの…


『俺はここの社長している三国ヶ丘武人。桜川さん、うちの会社の内容誰かに聞いた?』


『いえ、なにも…』


『そう…。一応メディア関係かな…カメラマンやらいろんなスタッフいて、一本のAV録って売ったりしてる。まあい言えばアダルト業界ってやつかな?』


アダルト業界?AV?


『君にそれ手伝えってわけじゃなくて、雑用やら経理やらやってもらいたいわけだ。それであの給料ならいいだろ?』


『ええ…そうですが…』


『この業界なかなか女の子きてくれなくてね。よかったよ。君みたいなやる気満々で、綺麗な子来てくれたら俺も安心だ』


何?何?この笑顔ビーム

あの…一目惚れってこれなんでしょうか?私は思わず口にでました


『ふつつか者ですが、よろしくお願いします』
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