第13章

偽りの姿を持つ者

光side



今日は朝から天気がいい。
気持ちいい風を受けながら俺は上機嫌で開店準備をした。


美雨は今日何してるんだろう?


いい天気だし、きっと美雨も窓を開け微笑んでいるだろう…


自然と頬がゆるむ


ほどなくしてお客がきた…


(カラン カラン〜)


『いらっし……』



店に入ってきた人物に言葉を無くした… 




「この前、ここに入って行くの見かけたの。」



『舞……』






「元気そうね。この前はひどいじゃない。話したい事があったのに…」


『帰ってくれないか?』


「えっ?」


『話す事なんて何もない』

「まだ…あの時の事怒ってるのね」


『怒ってない。』


「じゃぁ…」


『もう終わった事だろ?』

「あたしの中では終わってないのよ」


『??』


「今でも、光の事が好きなの…」





『何言ってんだ?』


「あの頃、あたしはどうかしてた!光の事が忘れられないの」


『…』


「あの頃、アイツに騙されてたの…光は他にも女が居るって…だからあたし!」






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