黒色ふたたび

美雨side




スピカに向かっていると、誰かに呼び止められた…






『…何か?』


「あはは!何か?とは笑っちゃうわね!」


『…用がないなら』


「ちょっと歩きましょ。
あの喫茶店だとまたアイツに邪魔されるからね。」




仕方なく舞さんの後ろに付いて歩いた。




何故、断れないのだろう…





しばらく歩き、少し静かな場所で話す事になった。 




「ほんと、ムカつく!
アイツのおかげで店には入れないし!なかなか光は捕まらないし!」





『………』






「あたし見ちゃったんだ。
この間、あんたが花を持って車に乗り込むところ!」





あぁ、あの日の事か…





「あれ誰?あんた他に男がいるんじゃない?」





車の中までは見えなかったのか…
でも彼女にそれを説明する気はなかったので、黙っていた。












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