急接近



美雨さんを眺めながら


その表情…


その仕草に…


知らず知らず、微笑んでいる自分が居る。




今まで…



これほど一人の人間に


心を動かされた事があっただろうか?





これほどすべてを知りたいと、想った事があっただろうか?



これほど愛しく思った事があっただろうか?






だからこそ…




気安く想いを伝える事が出来ない。



怖くて…



今、この気持ちを吐き出してしまう事で…



もし隣に居る事が出来なくなってしまったら…




臆病な自分にうんざりだが


なくしたくない…




そう強く思った。









< 39 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop