すれ違い続けて
「ひどいよ…拓…っひどいよ!!」
「美九!!」

走っていってしまった美九を追いかけながら、振り返った。気まずそうにする汰衣夢くんと目があった。
何か言おうとしていたけど、聞きたくなんてなかった。
走る私の後ろでは、花火が夜空に咲いていた。

< 23 / 29 >

この作品をシェア

pagetop