先生…ごめん、愛してる。【完】
  

「えっ?」


「“先生”は、辞めたんだ。」


 にっこり笑ってサラっと言った。


「辞めた…って?」


「(どうして……先生…)」


「羚音を迎えに来たんだ。ご両親に話して連れて行く。 棗…許してくれ。」


 城は、真剣に言った。


「やっと…来てくれたんですね。」


「(…先生……棗…許して……)」


 羚音は、静かに泣いていた。


「先生…いや、城さん。どうぞ、両親に逢わせましょう。」


「ありがとう。」


 2人は、病室を出て行った。


「…っ……先生。」


  
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