先生…ごめん、愛してる。【完】
  

 家族が同じ事を言ってくれるが羚音には、苦痛だった。


『もう…逢いに来ないで。みんなと居ると苦しいの。』


『羚音…そんな事言うな。傍に居させてくれ。』


 手を握り棗が切望するように言う。


『邪魔よ。家族面しないで、あなたたちが家族・家族・家族・家族…そうやって言う度苦痛なの。
 私には、家族なんて居ない。』


 羚音は、みんなに冷たく言い放つ。


『帰りましょう。そうよね、本当の家族じゃないもね。 お金があればいいわよね。行きましょう。』


 椎は、言って病室を出て行く。


  
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