ブルー・フィールド

マック会談

 
 帰り道、1000人近い高校生が一斉に帰路に着く為、とにかく人人人。

 人混みは好きじゃないが、これなら万が一にも大塚に見つかる事はあるまい。

 と言うか、いまさら大塚の相手をする気もなければ、する必要も感じないが。

「とりあえず、寺尾をどこかに呼び出して話をしたいんだが、どこがいいと思う?」

 バスを待つ間に村山と作戦会議。

 村山に借りを作るのも癪だが、今回は仕方ない。

 二人切りの方が理想ではあるが、実際、先程は二人切りでああいった結果になったんだし。

「ん〜。あ、それならマックが良いんじゃない? あそこの2階に行こうよ」

「そうか。しかしあそこの2階は禁煙席だろ?」

「え? 浅野君タバコ吸うの?」

 スポーツマンにタバコは百害有って一利無し。

 そもそも高校生がタバコを吸うわけがない。

 酒は飲むのに、とかのツッコミは無用。

「吸うわけ無いだろ。何言ってんだ?」

「だって、禁煙席って……」

「ああ。禁煙席だと確認しただけだ。誰もタバコを吸うとは言っていない」

「そうだけど……」

 ふむ。この程度の村山いじめが出来るのなら、平常心に戻ってきているのだろう。

「そんな事目安にしなくて良いから!」

 別に涙目で訴えるほどの事でもないぞ。


 部員一同を乗せたバスが駅前まで行く。

 途中で市立商業の専用バスを見かけたが、別に羨ましくはない。

 共学ならともかく、むさ苦しい男連中の汗くさい車内なんて、想像しただけで吐き気がする。

「そういえば、村山は瀬戸先輩と一緒に帰らなくても良いのか?」

「大丈夫だよ。さっき許可取ったから」

 許可って……奴隷や下撲、使用人じゃないんだから。

 なんにせよ大丈夫ならいいが。さすがに高橋では心もとない面はあるし。
 
< 93 / 301 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop