いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
席替えは、数字が書かれたクジを1人1人引いていき、黒板に書かれている座席表に割り当てられる方式だ。

クジを引く順番は出席番号順なので、私は後半の方。


ポツポツと埋まっていく黒板を見つめていると、「おーい、久世はいるか?」と先生の声が聞こえてきた。

「来てないのか…」と言いながら、困り顔で教室を見渡している。


さっき屋上での別れ際、「少し寝る」って言ってたからおそらくサボりだろう。


「仕方ない。あいつは余った席だ」

ったく、と先生は諦めたようで、次の人にクジを引かせていた。


どの席になっても、きっと久世玲人はどうでもいいだろう。

そもそも、席替えなんてこれっぽっちも興味がないと思うし。


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