いつわり彼氏は最強ヤンキー[完]
「はい」

「えっ!?」

思わずビクッとなってしまった私に、久世玲人は続けて言う。


「シャツ、洗うんだろ?」

「え、あ…!!うん!!」

完全にパニックになっていると、久世玲人がニヤリと笑った。


「何照れてんの?自分で脱がせといて」

「ち、違っ…!!」

さっきとは違い、一気に形勢逆転になってしまったこの状況に、反撃することができない。


カーッと顔を赤くしたまま直視できずにいる私に、「菜都、どうした?」とニヤニヤ楽しそうに近づいてくる。

イジメだ。

「ちょっ…!!こ、これ着てよ…!!」

お父さんのシャツをムリやり渡し、久世玲人からシャツをバッと奪い取った。





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