恋嘘
「花ってまだベビィディオルの香水付けてんの?」
もちろんご近所さんだから龍も颯くんの事は知っている。
あたしが颯くんを好きだったのも。
「悪い?颯くんみたいに龍もかっこよくなんなよ。」
あたしは真顔で龍に言った。
「俺、別に颯さんがカッコイイとか思わないから。自分の道は自分で行くし。」
珍しくむすっとした龍がいた。
何よ…
自分から颯くんの話切り出しといて…。
あたしと龍はバス停まで歩いた。