大好き‥だよ。
その後、1時間くらいバスケをした。
終るとすぐに家へ帰り部屋にこもって俊チャンから貰った箱をじっと見つめていた。心の中で「ホワイトでありますように」と唱えてから蓋を開けた。

すると中に入っていたのは、本当にホワイトキャラメルだった。

1つ口に含むと、ミルク味でとても美味しかった。その後も条件反射で2つ目に手が行くと、その下にメッセージカードがあった。箱から取り出して2つ折りになっているカードをめくると、ひまわりの絵と種が1つセロハンテープで止められていた。カードを胸に当ててギュッと押し付け、目を瞑った。


この頃はとても幸せだった。

お互いの想いを伝えてはいないけど‥でも、いつでも隣には俊チャンがいてくれた。隣に、傍にいてくれれば他には何もいらないって思っていた。どんな壁にぶつかっても乗り越えられるって信じていた。

それなのに‥

高学年になって、私たちの気持ちは脆かった事が分かった。ううん‥「私たち」ではなく私だけなのかもしれない。全然俊チャンの気持ちを考えていなかった。

もっと心の器が大きかったら、こんなに不安になることもなかったのかもしれない。
< 211 / 270 >

この作品をシェア

pagetop