魔王家
―修学旅行最終日―

最終日と言えば何と言っても自由行動だ。

普通この自由時間は出来たてほやほやのカップルで行動したり、友達何人か集まって遊んだりするもの。

「もえー今日どうする?」

「一人にしてくれないか」

魔王は一人で行動しようとしていた。

「まだふてくされてんの?ふくれてるもえ可愛いからずって見てたいけど、謝るから一緒に行こうよ。楽しまなきゃさ、損だよ」

「うるさい、一人でいい」

真っ赤に照れながら、断った。

ふてくされていた訳ではなく、本当に一人になりたかったのだ。

「また有らぬことを言われたくはないからな」

一人になった魔王は旅行にきたら果たさなくてならないもう一つのイベントをクリアしなくてはならなかった。

お土産選び。

アーサンとメイヤ、城に仕える他の者達のためにお土産を選ぶために色んな所を回る。

普通の物を買っても面白くないので珍しい物を探す魔王。

その珍しい物を選んでいる所を見られることで、また変な誤解が生まれることを避けたかったのだ。

「メイヤにはこれだな。アーサンはこれで良いか。どんな反応をするか楽しみじゃな」

今は購入した商品をお店から地方発送してくれるので便利だ。

後で友達に何を買ったのか詮索されても大丈夫なように勿論全部送ってしまった。

「あ、メイヤとアーサンの分しか買ってなかった。まぁよいか」




修得:ユーモア
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