爽やか王子と内気少女





「…えっ?あれ?」



言った本人は、我に返ったのか、頭に「?」を浮かべた。






「あっ!やっぱり!江角先輩!!」




次に教室へ来たのは1年の男の子だった。
その子は放送部の子で、私が放送する時いつも居る子だ。



「どうせ何も考えずに突っ走って、誤解を招くような事言ったんでしょう!!」



江角君を怒った後、私に向き直った。



「新垣さん、すみません!
この人…2年の江角さんなんですが、放送部の新部長なんです」



「はあ…」



「先週まで入院してたんですが、今日から学校復帰しまして、休みの間の報告で図書委員の事も言ったんです。
新垣さんの話をしたら突然立ち上がって『そんな有能な人をほっとくか』って……走って行っちゃったんです……



でもこの人…考え無しで行動するから、絶対何かやらかすと思って…」




 
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