氷菓少年は天然少女にかなわない
それは些細な変化
先ほど説教を終えた黒宮は疲れた表情を浮かべながらぼやく。



「ったく……近頃の若い奴は先生を無理させやがって。大体このあと、春の強制行事の説明とか役割決めとかやらなきゃいけないってのに」

「え〜?黒宮、まだ二十代後半じゃん!おっさんくさいよ〜あははは」



佐助の爆笑とおっさんという禁句に黒宮は頬をひきつらせる。



「面白い事いうなあ?よし、次の説明は時田と宮原に全部任せるな」



ものすごくいい笑顔で言われ梨久は不本意ながらも、さっきの出来事があるため引き受けざる負えずため息をつく。



「異論はないです」

「異論大アリなんですけど!?第一春夜は??」



佐助の反論に黒宮はにっこり笑う。



「今さら、遅い。菊地に関しては一週間で終わるか終わらないかのギリギリの量の、課題渡してある。先生は忙しいからもう行くよ」



軽やかに去っていく黒宮とは反対に撃沈の佐助を見、俊哉は自己責任だと言ったが佐助の耳に届いたかは怪しい。



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