乱華~羽をくれた君~【完】


「わ・・・どこのやつら!?」


「美由紀、ちょっと陰にかくれてろ」



とっさに俺らの後ろに隠れた美由紀を、広樹は物陰へ追いやった。



ヴォンヴォンヴォヴォヴォヴォヴォ・・・・・・



「おー桐谷じゃねぇかー。この前はうちの奴を随分傷めつけてくれたみてーだなぁ!?」



deathの頭の宇都宮とその他5人が俺らの周りを囲んだ。



「あ?なんのことかわかんねー。くだらねー事は忘れてるんでね」


「ふ、ふざけんなよ!てめーのせいでどれだけ・・・・・・まぁ・・・いい」



奇妙に笑うと、宇都宮は更に俺の近くに寄ってきた。



「その分のお返しはこの前たっぷりさせてもらったからなぁ」


「・・・はぁ?」



意味わかんねぇ。


うちの奴らは何も言ってなかったし、最近変わった様子はない。



「フッ・・・それうちのチームのヤツじゃねーんじゃね?」



笑って返したが、それと同時に周りのやつらが大笑いした。



「こいつまだ知らねーんじゃねーの!?」



「約束は守ってくれてる見てーだなぁ~」



単車でグルグル回って笑い転げている。



・・・なんなんだ・・・?



「てめーも幸せなやつだな!まぁ・・・そのうちわかんだろ、俺らになめた真似してもらっちゃ困るっつーことだ」



宇都宮達は高笑いしながらその場を去った。


辺りが一気に静まりかえる。

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